【ナッジ理論!!?】(2023年12月15日)

みなさんは最近よく見聞きする機会が増えた『ナッジ理論』をご存じですか?

ナッジ理論は、2008年にアメリカの経済学者リチャード・セイラーと法学者のキャス・サンスティーンによって提示され、提唱者の一人であるリチャード・セイラー教授が2017年にノーベル経済学賞を受賞したことにより注目されるようになりました。

ナッジ(nudge)とは、命令や強制によって相手に行動させるのではなく、自らが選択するように「ひじで突くように軽く行動を促す」ことで、 nudgeを直訳すると「肘でちょんとつつく」とか「そっと後押しする」という意味です。

人は自ら合理的に意思決定し行動しているようで、案外、直感的・不合理的に行動しているようです。

そこで、あくまで選択の余地を残して「自分で選択した」という意識を残したまま、肘でちょんと後押しすることで、意思決定や行動を誘導するのがナッジ理論です。

なんと、私たちは知らないうちに町のいろんなところでちょんと押されて、行動しているようです。

例えば、

  • コンビニやスーパーのレジ前の足跡マーク。店員に指示されなくてもマークの上に並びますよね。
  • 飲食店のおすすめメニューや日替わりランチもそう、あまり考えずに頼むことが一度や二度ではない人も多いのでは?
  • 駐輪禁止のスペースに、不法な駐輪が後をたたなかったため、「駐輪禁止」の表示の代わりに「不要自転車置き場」にすることで不法駐輪が減ったという事例もあるそうです。「禁止」という強制的な言葉を使わず「止めるのかどうかの選択は任せるけど、何があっても知らないよ」と表現を変えるだけで、思わず「ここに駐輪するのやめておこう」という気持ちになるようです。

むむ、なんかおもしろい!

美容室でも何か生かせるナッジがありそう・・・

商品をお勧めした最後に「こちらの商品は人気で、多くのお客様にご好評いただいています。」と一言そえてみてはいかがでしょう。これも肘でちょーーんっとナッジです。

お客様が、店販やプラスメニューなどの購入に繋がるナッジを自店で考えられてみてはいかがでしょう。

ナッジを作る過程(考え、意見を出し合い、話し合うなど)で参加意識や気づきがあり、自らの行動変容につながってくることも。

今年もあと少しですが、お客様にキレイの提案を肘でちょーーんと一押しして、良い一年の締めくくりとなりますように。